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静岡県磐田市で不妊治療を中心とする産婦人科(生殖医療)西垣ARTクリニックです。

電話でのご予約・お問い合わせはTEL.0538-33-4455

〒438-0078 静岡県磐田市中泉1-6-16「天平のまち」ビル2F

治療方針treatment policy

不妊治療の流れ

図A(不妊治療の流れ)・図B(治療方法・周期と妊娠率)・図C(年齢別治療戦略)をご覧ください。

不妊治療の流れ
*原因不明不妊のタイミングの
妊娠率を1とした場合の
各ステップの妊娠率比
#;年齢により異なる
タイミング 1倍
排卵誘発(クロミフェン) 1〜1.5倍
人工授精 1〜1.5倍
排卵誘発(HMG注射) 1.5倍
排卵誘発(クロミフェン)+人工授精 1.5倍
排卵誘発(HMG注射)+人工授精 2.0倍
ART 3〜7#倍

A(不妊治療の流れ)

<第一段階>⇔検査、およびタイミング
この段階での妊娠例は全妊娠例の約1/3を占め、初診後6ヶ月以内の妊娠がほとんどです。

  1. 不妊検査
    まず不妊検査を効率よく行います。そこで不妊原因がわかり、治療可能ならまずその原因に対する治療を行います。しかし治療不可能な原因ならば、タイミングを飛ばし、排卵誘発・人工授精・体外受精などの治療にステップアップします。原因不明(一般不妊検査で異常がない)の場合もタイミングから治療開始します。
  2. タイミング治療
    排卵の時期を推測し、タイミング(性交渉)を取っていただきます。3周期を一つの目安とします。
    <第二段階>⇔一般不妊治療
    この段階での妊娠は全妊娠の約1/3で初診後1年以内の妊娠がほとんどです。
  3. 排卵誘発剤
    クロミフェン内服やHMG注射を行います。いずれも3〜5周期を目安とします。クロミフェンは内服で済み、手軽に使用できますが、回数が重なるにつれ、頚管粘液の減少・子宮内膜が薄くなるなどの副作用が出るため、漫然と長期間使用するのはよくないです。HMG注射はホルモン含有量が異なる製剤があるため、患者さんにあった注射を用います。製剤によっては自己注射もあり、通院の負担を軽減できます。副作用は多胎(多発排卵による)とOHSS(卵巣過剰刺激症候群)があります。一般不妊治療では排卵しそうな発育卵胞が4個以上できた場合はリスク回避のため、治療をキャンセルします。
  4. 人工授精(AIH)
    性交障害のある方・ヒューナーテスト(PCT)不良の方・精子濃度、運動率の低下している方などに行います。3〜6回を目安に行います。
    <第三段階>⇔ART(高度生殖医療)
    この段階での妊娠は全妊娠の約1/3で、不妊原因により初診後すぐの方から、一般不妊検査を経てステップアップしてきた1年以上経過した方まで治療期間は様々です。
  5. 体外受精
    卵管因子の方・一般不妊治療からのステップアップの方などに行います。良好卵子を獲得するため、患者さんのホルモンバランス・前胞状卵胞数・AMH値を個別に評価してから、卵巣刺激方法は低刺激法がよいか、調節刺激法(アンタゴニスト法・Long法・Short法)がよいかを検討し、採卵の計画を立てます。
  6. 顕微授精(ICSI)
    高度の乏精子症、精子無力症、受精障害例などに行います。体外受精の中の一つの追加操作です。精子と卵子を自然に媒精するのではなく、マイクロピペットで精子一匹を一つの卵子の細胞質に注入する操作です。採卵した卵子のうち、成熟卵子(極体のあるMU卵子)にしかICSIはできません。
  7. 凍結融解胚移植
    当院では体外受精・顕微授精で得られた受精卵(=胚)は原則として、新鮮胚移植を行うのではなく、胚盤胞に達した胚を一旦、全胚凍結保存し、数周期後に融解し、凍結胚移植としています。これは採卵周期に胚移植を行うと、子宮内膜環境が良くないため、凍結融解胚移植周期の方が子宮内膜環境を整えることができ、高い妊娠率が期待できるからです。

B(治療方法・周期と妊娠率)

タイミングでの妊娠率は周期あたり約5%です。回数を重ねるごとに妊娠した人が抜けていくので妊娠率は低下します。5回以上施行しても意味はないので、妊娠確率を上げるため、排卵誘発剤併用にステップアップします。排卵誘発剤使用は3回以内とし、妊娠しなければ人工授精(AIH)併用とします。ここから自費診療となります。AIHは5〜6回を限度とし、それでも妊娠しなければART(体外受精・顕微授精)へステップアップします。

C(年齢別治療戦略)

Bの図では年齢を考慮していませんが、女性年齢を考慮した図がCです。33歳以下の若い年齢層の方はタイミングに約6か月、次いで一般不妊治療(排卵誘発剤やAIH)に6か月をかけてじっくり妊娠を目指します。1年経っても妊娠しなければ、ARTに移行します。年齢層が高くなるにつれ、卵巣予備能が低下するので一般不妊治療からARTへのステップアップを早めに行います。