不妊治療について
不妊症とは…
妊娠を望んで夫婦生活を続けて、2年以上子どもができない状態を不妊症と言います。最近では結婚しているカップルの約15%に見られます。まず、どうして妊娠しづらいのか、その原因を探りましょう。3大要因とされるのが排卵障害、卵管因子、男性因子ですが、他にも様々な要因が考えられます。ただ原因が何であれ、少しでも早く治療に取りかかれば、それだけ良い結果が出やすいことがわかっています。ここ数年の間に、不妊治療の技術は格段に進歩し、これまでは妊娠不可能と判断された多くのご夫婦にも赤ちゃんが誕生しています。ご夫婦だけで悩んだり苦しんだりせずに、いつでもお気軽にご相談ください。


A
 原因

不妊の原因は様々です。不妊症を克服するには、まず原因を突き止めることが大切です。
不妊の3大原因は排卵障害・卵管因子・男性因子といわれています。
他には子宮因子、頚管因子、着床因子、子宮内膜症などがあげられます。


B
 検査の流れ

妊娠をめざして検査治療が始まりますが、健康上なんらかの問題点をかかえていては妊娠どころではありません。そこで、その前に血液検査と尿検査を行い、問題点をチェックします。
1)初診時必須検査
a) 一般健康状態のチェック
一般血液検査(貧血の有無など) 生化学的検査(肝臓や腎臓などの機能状態)
一般の尿検査(腎臓の機能や糖尿病のスクリーニングの基本検査)
風疹の抗体価 子宮頚ガン検診
これらの項目は1年以内に検査を受けていらっしゃれば、その結果を見せていただき代用します。もし、結果で異常が見つかった場合は、内科的な診察・治療が必要ですので、異常を改善した後不妊治療に入り、妊娠成立を目指します。
b) 感染症検査
一般に手術などを行う場合などには必ず行っている検査です。血液や体液を通 じて感染する可能性のある問題点を見つけていく検査です。一般健康状態検査と同様に、妊娠成立、出産に際しても問題になる場合がありますが、診察を行う際に他の患者さんに感染することを予防する目的も含まれています(医療による感染予防)。 
B型・C型肝炎ウイルス ・梅毒 ・エイズ(HIV)ウイルス
以上の検査は、初診時の基本検査としていますが、通院が長期にわたる場合には、年一回実施しています。
2)不妊の第一段階の検査(一般検査)
a) 基礎となるホルモン採血;月経2〜5日に行います。
LH(黄体化ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)、PRL(プロラクチン)
b) 子宮卵管造影(HSG);月経終了後排卵前までの間に行います。子宮の形態・卵管通過性の有無・癒着の有無などを判定します。当クリニックでは刺激の少ない水溶性の造影剤・バルーンを用い施行しますので、痛みはあまりありません。
c) 子宮鏡;月経終了後おこないます。子宮内腔の異常(ポリープ・粘膜下筋腫・奇形など)がないか観察します。
d) 黄体期のホルモン採血;高温期7日目前後に行います。P(黄体ホルモン)、T(男性ホルモン)
e) ヒューナーテスト(性交後試験、PCT);排卵の頃に性交をして子宮頚管中の精子の動きを顕微鏡で調べます。結果が悪ければ2〜3回検査を繰り返します。この結果により抗精子抗体を調べたり、人工授精(AIH)を計画します。
f) 精液検査(精液細菌培養検査);3〜7日の禁欲後に行います。
g) クラミジア抗原検査;近年、話題になっている性感染症です。細菌の一種のクラミジアによる感染症です。自覚症状がでにくく、長期間感染が続くと、お腹のなかで卵管・腹腔内の癒着を引き起こし、不妊の原因となります。
3)不妊の第二段階の検査(特殊検査)
1)腹腔鏡(手術);聖隷浜松病院で行います。 2)抗精子抗体(採血) 3)習慣流産検査(採血) 4)その他


C
 不妊治療のながれについて

一般不妊治療の目的はいかに受精能力のある精子と卵が出会うチャンスを増やし、着床環境を整えるか?ということに集約されます。そのため明らかな排卵障害や男性因子が存在しなくても排卵誘発剤を使用したり、人工授精(AIH)を併用することがあります。不妊治療のステップアップとは「卵と精子を近づけること」と言えます。

一般不妊検査を1〜2ヶ月以内に行い、不妊原因を探ります。不妊原因がはっきりすれば、原因治療を行ないます。原因不明の場合はタイミング治療から行ないますが、年齢や不妊期間によっては次のステップから開始することもあります。

1) タイミング法《5周期が目安》
経膣エコーによる卵胞計測・子宮内膜の形状チェック、頚管粘液の観察、時に血中・尿中ホルモン(LH)迅速検査により排卵の時期を予知し、排卵促進注射(hCG)を行い、性交のタイミングを指導します。排卵後は経膣エコーで排卵の確認を行い、黄体機能を増強するため、黄体ホルモンの内服または注射とhCG注射を行います。
2) 排卵誘発剤(クロミッド内服)の使用(3周期が目安)
3) 排卵誘発剤(クロミッド内服)の使用+人工授精(2周期が目安)
4) 排卵誘発剤(HMG注射)の使用+人工授精(3周期が目安)
5) 体外受精(IVF)あるいは顕微授精(ICSI)・胚移植(ET)






西垣ARTクリニック
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